こんにちは。 クラシルリワードのPMをしている小川です。
クラシルリワードに携わってから半年ほどですが、 純粋なプロダクト開発以外にもできることがあると気づきがありました。
最近は、"コントローラブルな領域"を増やすマネジメントを心がけています。
心変わりのきっかけ
クラシルリワードのアフィリエイト事業を例に話を進めていきます。
この事業は下記のようなKPIツリーだったとします。 アフィリエイトのコンバージョン数(CV数)と、その平均単価が売上になります。
「🚫」がついているKPIは、プロダクト開発ではアンコントローラブルだとします。 プロダクトの機能開発等で、ユーザー数は直接上げることはできないものとします。
今まで、「プロダクト開発でコントローラブルな数値を改善に向かわせる」スタンスでプロダクトマネジメントしていました。 仮説を持って、速く細かくPDCAを回していくイメージです。
しかし、そういったプロダクト開発の延長では、 会社から期待されている事業の水準に達せない可能性が出てきました。
達成のために、下記の2点を自分のテーマに開発を進めています。
アンコトローラブルなものをコントローラブルにすること
運用努力ができる余地を作ること
アンコトローラブルなものをコントローラブルにすること
解像度を高めたり、プロダクト開発の外に目を向けると、 アンコントローラブルだと思われる部分がコントローラブルになることがありました。
先程は「ユーザー数」がアンコントローラブルと設定しました。 しかし「ユーザー数」をもう少し分解すると以下のようになります。
新規獲得数はマーケチームに依存、 リテンションレートはプロダクト開発チームに依存します。
プロダクト開発チームから見ると、新規獲得数はアンコトローラブルですが、 ここの数値が大きく改善できると、事業には大きな影響を及ぼすことができます。
何とかできないか動き回った結果、
マーケチームが見られるデータを、より高度かつ詳細に見られるように整備することで、打てる施策運用の幅を大幅に広げられることが分かりました。
マーケチームとデータチームを巻き込んで推進し、 結果として、アンコトローラブルだと思われた「新規獲得数」を、プロダクト開発のアプローチでもコントローラブルにすることができました。
また、セールスチームと話していくと、どうやら売上ももう少し細分化できそうで、 アフィリエイトの成果報酬だけでなく、純広告としての売上も作ることができています。
開発とセールスの協働次第で、売上も直接最大化できそうでした。 営業活動をしやすくなる開発をすることで、コントローラブルな領域を生み出すことができそうです。
自分の携わっている事業の全体把握に努めることで打ち手の幅が大きくなり、結果としてコントロールできる領域が大きくなっていきます。
運用努力ができる余地を作ること
コントローラブルな領域を広げた後、その領域で運用を頑張れば目標達成できるような状況を作れるとGoodです。 「目標達成のためにやれる運用や検証手段がないです。。」という状況を作ったら負けだと思っています。
既存の仕組み以上にやれることを増やし、頑張れば伸びる領域を見つけにいき、
各チームの努力・アクション数に比例するような設計ができると、人材開発・採用でも大きく事業を前進させられる仕組みも作れます。
こういった領域・仕組みを見つけられることが、腕の見せどころの一つかもしれません。
「コントローラブルな領域を作り、そこの伸び代を大きくする仕組みも作る」といった、「運用を最大化できる伸び代を作る」という視点は、個人的には新しいアプローチでした。
各チームの人材はその道のプロフェッショナルなので、そんな彼らの運用がもたらすパワーは強力です。
さいごに
プロダクトマネージャーとして働いていると、目の前ユーザーに目を向けがちですが、事業部全体にも目を向けるとやれることが転がってます。 ユーザーが一番大切ですが、他の可能性も潰すのは勿体無いので、ふと周りを見渡してみることも良いと思った経験でした。
そんなdelyではエンジニアを大募集しています!今は特にバックエンドエンジニアを募集しています。 実際にメンバーと話してみたいと思ってくださった方にはカジュアルにお話しする場も設けられますので、どうぞお気軽にお声かけください。